将来宇宙輸送システム株式会社、Letara株式会社とハイブリッドロケットエンジンの共同開発に向け業務提携を締結

chrisyuen3
4月18日
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更新日：4月22日

― 2028年、日本初・世界初の「宇宙到達ハイブリッドロケット」実現へ ―

次世代の宇宙輸送を支えるハイブリッド推進技術の社会実装を目指すLetara株式会社（本社：北海道札幌市、以下「Letara」）は、将来宇宙輸送システム株式会社（本社：東京都、以下「ISC」）と、ロケット向けハイブリッドエンジンの共同開発に関する業務提携を締結いたしました。本提携は、2028年に日本初・世界初となる宇宙到達ハイブリッドロケットの打ち上げを目指す長期ビジョンの一環です。

🔗 ISC公式発表はこちら：

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000047.000106229.html

■ 提携の背景と目的

将来宇宙輸送システム株式会社（ISC）は、従来の衛星打ち上げ用途にとどまらず、将来的には地球上の任意の地点を数十分で結ぶ「Point-to-Point（P2P）」型の高速輸送ロケットの実現を構想しています。この構想では、人を輸送することが前提となるため、これまで以上に高い安全性・信頼性・制御性を備えた推進システムの導入が不可欠です。

Letaraが開発するハイブリッドロケットエンジンは、北海道大学永田晴紀研究室（大学院工学研究院機械宇宙工学部門宇宙システム工学分野）で20年以上にわたり研究・改良されてきたコア技術をベースにしています。同研究室では、CAMUI型と呼ばれるハイブリッドエンジン構造を用いたロケットの打ち上げに多数成功しており、学術・技術の両面で高い信頼性と実績を有しています。Letaraはその成果を社会実装することを目的として2020年に設立され、現在は同技術を基盤に商用エンジンの開発・量産体制の構築を進めています。

Letaraのハイブリッド推進技術は、構造がシンプルで、爆発や毒性などのリスクが低く、安全性に優れた推進方式として注目されており、固体推進や液体推進と比較して高い安全プロファイルを実現可能です。さらに、開発・製造期間が短く、柔軟なスケール設計が可能である点も、次世代輸送ニーズに適しています。

このように、将来の有人超高速輸送を見据えるISCのビジョンと、Letaraが持つ安全性・柔軟性・開発スピードを兼ね備えたハイブリッド推進技術との間には、非常に高い戦略的親和性があります。

今回の業務提携は、両社の強みを融合し、日本発の革新的かつ安全なロケット輸送手段の社会実装を加速させる第一歩となります。

■ 共同開発のポイント

Letaraは、これまでに多数のエンジン燃焼試験を通じて蓄積してきた高推力・短納期エンジンの設計・製造技術を提供

ISCは、独自のロケット構造・飛行システム設計技術と実証機会を提供

ハイブリッドエンジンは、安全性・コスト・開発スピードのバランスに優れた次世代推進方式として注目されており、今回の取り組みで日本における打ち上げ手段の多様化と技術的選択肢の拡充を目指します

■ 各社コメント

将来宇宙輸送システム株式会社よりコメント

ISCは従来のウォーターフォール型のロケット開発手法から脱して、様々な選択肢を組み合わせて常に最適なロケットを追求するアジャイルなロケット開発を目指しています。今回、Letaraとの連携を通じてハイブリッドエンジン技術を選択肢に加えるべく検討を加速します。特にLetaraは数あるスタートアップの中でも並外れた情熱に溢れる企業だと感じています。これから両者の連携により生まれる新たな可能性にワクワクしています。

Letara株式会社よりコメント

LetaraはISCとの協業により、日本の宇宙アクセスの未来を切り拓く次世代ロケットの実現に挑みます。当社が開発するハイブリッドエンジンは、北海道大学で20年以上にわたり改良されてきたCAMUI技術を基盤とし、多数の打上げ実績を有します。ハイブリッド推進は高い安全性とコスト効率、そして迅速な開発が可能な点で優れており、2028年の初飛行に向けた実用化を通じて、日本発の競争力あるロケットの実現に貢献します。